テレキャスターを使うおすすめジャズ・ギタリスト5人

音楽

ジャズ・ギターが好きでよく聞きます。

 

前回、若手ジャズ・ギタリストおすすめベスト5を書いたところ、相応に読んでいただいているようなので、その続きをやりたいと思います。あくまでも、ジャズやジャズ・ギターをほとんどしっかり聴いたことがない方向けに書いてますので、難しいことは書きません。

↑の投稿は、「若手」という縛りでジャズ・ギタリストのおすすめを紹介しましたが、今回は「テレキャスターを使うジャズ・ギタリスト」というもっとニッチな分野のおすすめジャズ・ギタリストを紹介します。

 

新発明品エレキギターが、現在の主役楽器になるまで

そもそもジャズ・ギターというのは、前回の投稿で書いたように、ジャズバンドの中にあって、管楽器や打楽器ほどの音圧がないので、ソロ楽器ではなかったのですが、その後「アンプにつなげて大音量を鳴らせる」エレキギターが発明されたことにより、ソロ楽器としての地位を確立していき、今に至るわけです。

ギターが生まれて現在一般的に認識されているポジションを完全に獲得したのが、1969年だと考えられます。1969年以降は新に新しいことは生まれていない、といっても過言ではないと思います。

その考えで行くと、↓のビデオを15分くらい見ていただくと、ギターが生まれて今日のようになるまでの歴史を一望できますので、是非おすすめします。

 

さて、ジャズ・ギターです。

 

ウェス・モンゴメリーの弾くフルアコ

もともとは、いわゆる「ハコもの」といわれる「フルアコースティック・ギター」に「ピックアップ」というマイクの役割をする器具を付けて、それをアンプにつなげていました。

↓は、アソシエーションというポップコーラスグループの大ヒット曲をカバーする、ウェス・モンゴメリーです。「フルアコ」のジャズギターを弾くジャズ・ギタリストの画として、音楽好きの人の頭に一番最初に浮かぶのが、モンゴメリーが「Gibson L-5」を(ピックを使わずに)弾く、この姿かもしれません。

彼は、60年代には、こういった白人音楽シーンのヒット曲をカバーしてHot100にチャートインさせたりしていました。ビートルズの曲なんかもカバーしています。

 

 

セミアコを弾くラリー・カールトン

フルアコに次いで、ジャズ・ギタリストが良く使うようになったエレキギターの形態の1つに「セミアコースティック」というものがあります。

「フルアコースティック」よりも、ボディが薄いので、取り回しがしやすいのが特徴です。また、フルアコを大音量で弾くとアンプの音を、ギターのピックアップが拾ってしまい、「フィードバック」を起こしてしましますが(ハウリングが起こります)、セミアコだとボディの空洞が小さい分そのデメリットが若干改善されるわけです。

「ハコもの(空洞が空いたギター)」の音の鳴りの良さに加えて、そういった取り回しの良さと大音量で弾けるというメリットがあることから、特に70年代から人気が出てきた「フュージョン・ミュージック」系のギタリストが良く使っていました。

フュージョンというのは「混ざったもの」という意味ですが、これは伝統的なジャズと現代的なエレクトリック楽器が混ざったということから来ています。簡単に言うと「エレクトリック・ジャズ」のことだといって、間違いではないでしょう。

セミアコの使用者としてまず音楽好きの脳裏に浮かぶのは、「Gibson ES3-335」で代表曲「Room 335」を弾くラリー・カールトンの姿でしょう。

↓は、フュージョン・ギターというか、フュージョン・ミュージックそのものをメジャーシーンに引っ張り上げた立役者の一人、リー・リトナー(ギタリスト)とデュオで「Room 335」を弾いているラリー・カールトンの雄姿です。

ラリー・カールトンは、スタジオ・ミュージシャンとして活動している中で、スティーリー・ダンという通好みの人気グループの楽曲でソロギターを弾いて注目を集め人気ギタリストの仲間入りをしました。

このGibson ES-335に代表されるセミアコースティック・ギターは、スタジオ・ミュージシャンなんかが良く使うイメージです。

 

ジョン・スコフィールドが弾くアイバニーズのセミアコ

セミアコギターを弾くジャズ・ギターのスタープレイヤーの1人がジョン・スコフィールドです。

前回の投稿でも紹介しましたが、彼はマイルス・デイビス(トランペット奏者)のグループに起用されてスターダムに上ったギタリストの1人です。

↓で彼が弾いているセミアコ・ギターは日本のブランド「アイバニーズ AS-200」です。スコフィールドは彼の長いキャリアのほとんど大半をこのギターを弾いてきました。アイバニーズはこれとほぼ同様のギターをシグネチャーモデルとして発売しています。

 

テレキャスを弾くスコフィールド

ところが最近スコフィールドが、フェンダーのテレキャスターを弾く姿をよく見かけるようになりました。

 

テレキャスターは、1949年に「エスクワイア」という名前で、世界ではじめての量産された「ソリッドエレキギター」です(その後「ブロードキャスター」~「テレキャスター」と名称変更されました)。

「ソリッドギター」とは、ボディに空洞が一切ない、ただの合板でできているギターであり、当時「カヌーのパドルみたいだ」などと色々悪口も言われたようですが、様々な画期的な発明が施されており、後のギターを変えたといっていい稀代の名品です。

その後、ライバルのGibson社もレス・ポールという有名なジャズギタリストと共同で「レスポール」というソリッドギターをリリースします。今ではロックのシンボル的ギターとしてハードロックカフェなどのアイコンも使われるくらいになっていますが、ジャズギタリストが共同開発したモデルですので、当時は「ジャズ用のギター」として、やや古臭いとみられていました。

そのイメージを打ち破ったきっかけになったのは、レッドツェッペリンのジミー・ペイジがセカンドアルバム以降、テレキャスターに変わって、メイン・ギターをレスポールにするようになってからです。

ともあれ、テレキャスターが素晴らしいギターだというのは、1949年にリリースされた後、マイナーチェンジしたり、派生モデルを出してはいるものの、半世紀以上原型のまま量産し続けられているという事実によって容易に推察されます。デビュー時点で既に完成の域に達していたということです。

 

数年前にYouTubeでギターの見本市会場で珍しくテレキャスターをスコフィールドを見て驚いた覚えがあります。ブルーズの即興演奏か何かを、ギターの音色を確かめるようにして試奏していました。その後、彼がステージ上でもテレキャスを弾く姿がよく見かけられるようになりました。

一般的なボディカラーであるブロンドも弾いているようですが、ライトブルーのボディのテレキャスも弾くことがあって、はじめてみたときは『ブルーのテレキャスもかっこいいなぁ』と思ったことをおぼえています。

1人目のテレキャスターを弾くおすすめジャズ・ギタリストでした。


 

エド・ビッカート

テレキャスターを弾くジャズ・ギタリストおすすめの2人目は、カナダ出身のジャズ・ギタリスト、エド・ビッカートです。

この人の場合は、『これ1本しかギター持ってないんじゃないの』ってくらい、↓の動画で見るブロンド・ボディでフロントピックアップがハムバッカーのテレキャスターを、ずっと弾いていました。

彼はアルバムジャケットなども、ずっとこれと同じもののように思いますので、どうかしたら、本当にこの使い込まれたテレキャスター1本でずっと仕事をしてきたかもしれません。

おそらく、私の知る限りジャズ・ギタリストではじめてテレキャスターをメイン・ギターにした人だと思います。今でこそ、カントリーやロック分野以外で、ここで紹介する何人かのジャズ・ギタリストがテレキャスターを弾いいていますが、この方の時代にはジャズでテレキャスを弾くのは極めて異端な存在だったと思います。

あえて言うなら、ジャズ・ギター界にテレキャスターを定着させた功績は一番といっていいかもしれません。
今年2019年の2月に亡くなりました。冥福をお祈りいたします。


 

ビル・フリーゼル

テレキャスターを弾くジャズ・ギタリストの3人目は、ビル・フリーゼルです。

このギタリストは、テレキャスターというギターが純粋に大好きなようで、いくつも違うタイプのテレキャスターを弾く姿が見られます。

他のギタリストがたまにテレキャスターを弾く、というのと違って、この人の場合はメインがテレキャスターという珍しいジャズ・ギタリストです。


ドラム、ベースとのアンサンブルで弾くことももちろんありますが、どちらかというと、楽しそうにソロ・ギターを黙々と弾いているイメージが強いです。
ただただギターが好きなおじさん、という感じです。現在68歳ですが、ますます老境に入り、静謐な音を利かせてくれています。
大好きです。

ジュリアン・レイジ

 

最近、音楽の傾向がやや変わってきているように思われるジュリアン・レイジ。8歳くらいから神童の名をほしいままにしてきたこのギタリスト。

もとは、パット・メセニーのギターも作っているリンダ・マンザ―というルシアーが作ったとても美しいフルアコをメインギターに使っていました。

最近は、親しいルシアーに依頼して作ってもらった「1950年のブロードキャスターのレプリカ(彼は「Naturalcaster」と呼んでいます)」を弾く姿が定番になってきました(ラジオ番組で本人が言っていました)。

↓の18分17秒くらいからギアについて語っています。

すっかりテレキャスターを弾くジャズ・ギタリストの第一人者となっている昨今です。

テレキャスターを弾くジャズ・ギタリストの4人目でした。


ギラッド・ヘクセルマン

ジュリアン・レイジと同世代といっていいギラッド・ヘクセルマンも、最近テレキャスターを弾くジャズ・ギタリストの仲間入りをしたかもしれません。

前回紹介した動画で、ブルーのテレキャスターを弾く姿が見られました。

↓では、また違うタイプのテレキャスターを弾いています。

ヘクセルマンは、もともとGibsonハワードロバーツモデルから、Victor Bakerというルシアーに依頼した自身のシグネチャーモデルと、フルアコを弾いています。

最近、テレキャスターも触るようになったという感じです。そのあたりはジュリアン・レイジと同じです。

レイジといい、ヘクセルマンといい、このような旬のギタリストがテレキャスターを弾いているところを見ると、最近ジャズ界にテレキャスターが来ている、という証左なのかもしれません。

ローリング・ストーンズのキース・リチャーズの弾くギターとして知られ、「ストレートで悪っぽい奴が弾く」というイメージが長らく持たれていたテレキャスターですが、これからはもっと幅広く親しまれるようになるような予感を与えてくれる話です。


 

ちなみに、私が高校生の時にはじめて買ってもらったエレキギターが、↓のフェンダージャパン・テレキャスターです。


30年位持ってたのですが、わけあって手放すことになり、渋谷の楽器店で査定したもらったところ、結構な値段で引き取ってもらいました。

一度もメンテナンスに出したことがなかったのに、買ったときの約7割の査定金額だったと記憶しています。とても驚きました。

今考えると、なんなら「ジャパン・ヴィンテージ」なわけですから、ちゃんとメンテナンスしてもらってずっと持ってればよかったのですが、今となっては後の祭りです。

大失敗です。あぁ無念。あぁ….。

なので、もう1回買おうかなぁ、としばしば悩みます。

とはいえ、もうギターは増やさないと断捨離したところなので、別のギターを手放さなければなりません。悩ましい。実に悩ましい。

次買うなら、指板がローズウッドのものもいいなぁ、などと考えています。

 

Amazonプライム 30日間無料体験申し込みページ








Posted by yaozo