Netflixで『Sherlock』のイギリス英語を完全制覇:その5

イギリス英語, ドラマ・映画, 英語学習

yaozoです。

ベネディクト・カンバーバッチ版の『Sherlock』のシーズン1のエピソード1『ピンク色の研究』の読破企画。もう5回ですよ。

やはり、心底好きな事を書くと、筆も進みますね(筆って)。

前回は、シャーロックの実弟マイクロフトの言葉 ”Do you see it?” のみで、1本書いてしまいました。

 

You tell me.

マイクロフトは、大仰な方法でワトソンを呼び出して、シャーロックの行動報告をすれば、大層な額の報酬を払うと、申し出ます。

これを断るワトソン。↓のように述べて話を終わりにしようとします。定型文ですね。ネガ/ポジ双方のトーンで使えます。

Are we done?

話はそれだけ?

これに答えるマイクロフトのセリフが英語っぽい、ので触れておきたいです。

You tell me.

君が言うならね。

 

この企画、5本目ですけど、シャーロックの早口や彼の使う小難しい言葉に関しては、早口はそもそも聞き取れませんし、難語は単に調べればわかりますし、意外と知ってる単語です。今後、シャーロックのセリフからも取り上げるかもしれませんが、

しかし、個人的には、意外とこういう短くて簡単な単語を使ってるのに、切れ味があって、英語特有の表現にジーンときますね。

なんですかね、これ。

“You tell me.” 何も考えないで、解釈すると、話し相手に対して “Tell me.” といっている命令形の強調、と考えられます。

実際、たとえば、誰かから「これやって」などと言われた時に、「君がやれよ(君がやるべきなんだから)」と言い返す、強い命令形の場合、相手(2人称)の “you” をざわわざ加えると、そう習いました。

 

ここでは、「話は終わりか?」ワトソンにと質問されたマイクロフトが「それは君が言うならね」と言い返す。

開くと↓のような文になりそうです。

”You tell me if we are done or not.”

「(「終わりか」って?)終わったかどうかは君が決めろよ」といって意味になるわけですね。

 

または、

「終わったかどうか」について聞かれたわけですから、”We’re done, if you tell me so.”の短縮ということも考えられますかもしれません。ちょっと苦しいですかね。ネイティブではないので、わかりません。

 

“tell” とか “say” でいうと、簡単なのに英語っぽくと、すぐには分からないフレーズって、ドラマや映画を見てるとたまにでくわします。

 

まとめて紹介してくれている親切なサイトを見つけました。この人すごい。

http://eikaiwa-phrase.com/

一部以下に転載させていただきます。

You tell me.” は「こっちが聴きたいくらいだよ」。

“You’re telling me.” は「全くその通りだ」。

“You’re telling me!“、と “me”を強調すると「そんなことは言われなくても分かってるよ!」。

“You can say that again.” 「確かにその通りだ」。

“Tell me about it.” 「本当にそうだね」「そんなこと知ってるよ」。

 

ちょうど、Netflixのドラマ『Virgin River』かなんかで、”You can say that again.”っていうフレーズを聞いて、字幕に「そりゃそうだ」みたいに書いてあったのを思い出しました。

つまり、「あなたは、それをもう一回言ってもいいくらいだ」というところから、「我が意を得たり」というような意味になるわけですね。

 

I shouted, but she didn’t hear.

マイクロフトに呼び出されて話ている最中に、シャーロックからテキストメッセージが入り「忙しくてもなんでもアパートにすぐ戻れ」と呼び出されたワトソン。

どんな急用だと思って要件を聞くと、犯人をおびき寄せるために、スマホをかせ、とのこと。

スマホぐらい持ってるだろう、というと自分の番号はwebに載ってるから自分(シャーロック)からのテキストだとばれてしまうから使えないという。

じゃぁ、ハドソンさんに借りればいいじゃないか、といった時の答えがこれです。

I shouted, but she didn’t hear.

読んでも返事がない

日本語で「聞く」の訳語として知られる、基本動詞である、”listen”と”hear”の違いについては、別の投稿で解説しましたが、簡単に言うと

”listen”が「積極的に注意深く聴く・訊く」で、”hear”が「受動的に聞こえる、聞こえてくる」という違いです。

シャーロックは、ハドソンさんを読んだ(叫んだ)のだが、彼女には聞こえなかった、という意味です。

“listen”と”hear”の違いがわかってないと、「僕が読んだのに、彼女は聞かなかった、聞こうとしなかった」と誤訳してしまいます。

彼女は(別のエピソードで、ヘッドフォンをして音楽を聴いているシーンがあっためだ、この時も同様だったと思われます)に、シャーロックの叫び声自体が聞こえなかった、という意味になります。

前回の”listen”と”hear”の違いの投稿の際には、ビーチボーイズの”I can hear music(1969)”を貼りましたので、本稿では、そのオリジナル曲、ロネッツのバージョン(1966)をご紹介します。オリジナルは結構スローですね。

 

Now and then, yes.

ピンクのスーツケースを探せ!などとシャウトしながら事件現場を飛び出したシャーロックですが、自分で探してベイカー街の自宅に持ってます。

ワトソンに、「スーツケースがここにあるからといっても、念のために言っておくが、僕が犯人じゃないからね」とわざわざ説明するシャーロック。

ワトソンが、「(スコットランドヤードのコンサルタントをやってるのにもかかわらず)犯人と疑われることがあるのか?」との質問に答えて一言。

Now and then, yes.

時々ね

このイディオムは、ちゃんと受験勉強で覚えたイディオム・リストに入っていた人にとっては、別になんてことのないフレーズかと思います。

ただ、私の場合、この”now and then”という言葉を初めて知ったのが、カーペンターズのアルバム『NOW & THEN(1973)』のアルバム・タイトルでした。

このアルバムは、綴りを見てもわかるように、”Now and then”ではなく”NOW & THEN”と”and”ではなく”&”が使われていることからもわかるように、「今のヒット曲」をA面に、「昔のヒット曲のカバー」をB面に持ってくる、というコンセプトアルバムです。

ちなみに”&”は一般的には「アンドマーク」などと呼んで済ませていますが、正確には「アンパサンド」といいます。ラテン語の”et”の合字を変形させてつくられています。

なので、”NOW”と”THEN”なわけです。

大ヒット曲『シング』で始まる大ヒットアルバムです。『マスカレード』『イエスタデイ・ワンス・モア』などどこを切り取ってもシングルカット可能という強力なアルバムです。十代の頃、何度も何度も聴きました。

武道館の1974年のライブで、ひばり児童合唱団と共演した、日本語バージョンを。カレンの歌唱はすでにこの時点ですでに技術面で絶頂にあり、本当の天才というものを感じさせてくれます。

はじめてこの映像を見たときは、私も東京に生まれて同合唱団に所属していたら、このステージに立っていてもおかしくないと思い、なんの根拠もなく大変悔しがったものです。

ということで、”now and then”というフレーズは、個人的な記憶アーカイブの中で、”now and then = sometimes”ではなく、”NOW & THEN”という「ポップスいま昔」的なコンセプト・アルバムのタイトルだというようにしか入っていません。どうかすると「今と昔」なので「ずっと=always, for so many years」ではないかみたいな誤解をしていたフシがあります。

たまに、ドラマなどで耳にするたびに、「あ!そうだ、時々って意味だった。昔と今で、ずっとって意味ではなかった。う~む、どうも覚えられんなぁ」と感じています。

”every now and then”などという言い方もしばしば耳にしますね。こっちの方が「ときどき」っぽい感じがします。

ではまた。

 

p.s.

英検1級やTOEICハイスコアに興味のある方は、私の↓のページもどうぞお読みください。できそうな気がしてくるかもしれませんよ。

 

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Posted by yaozo