『構造と力』を40年ぶりにKindle版で買ってみた。読めるじゃん!

人文科学

yaozoです。

最近書籍を買う場合、よほど古くてデータ版がないもの以外は、Kindle版で買うようになりました。

千葉雅也『現代思想入門』いいねぇ。

そんな読書生活をしているからといって、やはりアマゾンだけだと、いわゆるセレンディピティ的な本との出会いがないので、実書店にも足を運ぶようにしています。

最近だと、新書の新刊コーナーに『現代思想入門』などという最近では珍しいタイトルの本がありました。

ペラペラとめくってみると、フランス現代思想の入門書です。

デリタ、ドゥルーズ=ガタリ、ラカンといった面々の名が挙がっています。

こりゃ懐かしい。うーむ。

ということで、例のようにアマゾンで確認したところ、Kindle版があったので早速ポチりました。

新書の入門書ということもあり、ササっと読めて楽しめました。

ここ数十年使っていなかった、懐かしい脳みそのフィールドを使って読んだのでとてもとても気持ち良かった。

 


こういう高邁な話は、原著が読めないような読者にわからせる必要がない

などと非難されることがあると、著者のTwitterだかで見ましたが、誰がどんな立場で何を言ってるんでしょうかね。

私みたいな還暦おじさんにも、楽しく読める思想書だし、こういったフランス現代思想の書籍を一切読んだことのない若者(メインターゲットですね)にとって、大変助けになる書物だと思います。

別に、そんなくだらんことを言う輩の言葉をよそに、おそらくは相当売れると思いますので、全然問題ないと思いますけどねw

 

そんじゃ『構造と力』もいけるんじゃね?

ということで、千葉雅也の入門書で40年ぶりくらいにフランス現代思想に触れ楽しい時間を過ごした余勢を駆りて、昔懐かしい浅田彰『構造と力(1983年)』も行けるのでは?ということで、アマゾンの「試し読み」をダウンロードし、数ページ読んだところ、「え!こんなんだっけ?面白いじゃん」と楽しめました。



私はちょうど大学生活ど真ん中だったので、今でいう「意識高い系」の学生のカバンには必ず入っていた一冊です。

前提となる知識やコンセプト、文脈が膨大過ぎて、全く歯が立たなかったことしか記憶がなかったので、そこそこ驚きました。

そりゃ、その後、あれやこれや読んだり、見たり、聞いたりしてきましたからねぇ。

アマゾンのレビュワーの一人も書いていましたが、

橋爪大三郎さんの「はじめての構造主義」ないしは内田樹さんの「寝ながら学べる構造主義」とかを読んだあとに読むと、入ってくる

というのはその通りで、特に内田樹は、ユダヤ系フランス人哲学者のエマニュエル・レヴィナスを専門に研究しているくらいなので、『寝ながら~』以外でも、彼の著作を読んでいると、ちょいちょいフランス現代哲学者の引用と超絶わかりやすい解説がありますので、大いに助けになっていますね。




内田樹を読んだことのない場合、『日本辺境論(2009年)』がおススメです。第三回日本新書大賞も受賞した、極めて面白い書籍。


スキゾ/パラノ? 村上春樹の方が楽しいね

浅田彰に話を戻しますが、彼は25歳ごろの若さで著した『構造と力(1983年)』の大ヒットの後、休む間もなく『逃走論 スキゾ・キッズ冒険(1984年)』『ヘルメスの音楽(1985年)』『ダブル・バインドを超えて(1985年)』をリリースします。






その後も、柄谷行人、島田雅彦、四方田犬彦といった、他の時代の寵児たちとの共著を次から次へと量産していくことになります。

私はと言えば、彼が初期の連作をリリースし終えたころ、ちょうどプラザ合意でバブル経済が開始する頃に社会人となり、そんな難しい本をわざわざ頑張って読む理由を失っていました。

これと入れ替わりで、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド(1985年)』が書店で目を引いた頃(さすがにこれはヘビー級過ぎて手に取りませんでしたが)、村上春樹の『中国行きのスロウ・ボート(1983年)』を読み、本当にリラックスして純文学を読んだはじめての経験をしたように覚えています。


で、バブル真っ只中の1987年の9月にご存じ『ノルウェイの森』が発売されるわけです。


いやぁ、あの上下、赤と緑の装丁は衝撃的だった。

今でいう「ジャケ買い」をした人も多かったのではないでしょうか。

『ダンス・ダンス・ダンス(1988年)』を経て、バブルがはじけ、皆がはじけたことを認識した1992年、今でも私のオールタイムベストだと思う『国境の南、太陽の西(1992年)』がリリースされます。


これにはしびれましたね。

『騎士団長殺し(2017年2月)』から6年経った2023年4月、久しぶりの長編が発売されます。

早速アマゾンで予約しました。Kindle版です。

タイトルはこの投稿を書いている2/26本日現在、未発表です。「4.13 新作長編 村上春樹」としか書かれていません。


村上春樹の新刊をKindle版のみで買うのは、これがはじめてです。

さすがにもう、重いし、保管場所もないしということなので、さすがの村上春樹の新刊もKindle版です。残念ですが。

yaozoでした。

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Posted by yaozo