ジミー・ペイジのテレキャスター
yaozoです。
以前、「テレキャスターを使うおすすめジャズギタリト5人」というテーマで投稿しました。
ジャズギタリストは、いわゆる「ハコもの」を使う人が多いのですが、にもかかわらず、完全ソリッド・ギターの代名詞的ギターである、テレキャスターを使う人もいますよ、という紹介投稿でした。
ロック界には、キーズ・リチャーズをはじめとして、ブルース・スプリングスティーン、ロイ・ブキャナン、元ポリスのアンディ・サマーズ、プリンス等、テレキャスター使いの有名なギタリストは何人かいます。
日本でも、山下達郎をはじめとして、ミスチルの桜井和寿、布袋寅泰等、フェンダー・テレキャスターまたは、テレキャスター・タイプのギターを愛用しているギタリストは少なくありません。
テレキャスターの音を説明する場合、最も分かりやすいのが、山下達郎の「Sparkle」のイントロでしょう。
山下達郎の近年のコンサートのオープニングの定番曲となっているこの曲。
山下達郎は、大昔に友達から5万円で譲ってもらったというフェンダー・テレキャスターを、エフェクターなしでダイレクトにアンプにつないで演奏しています。
これが、フェンダー・テレキャスターの典型的なサウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=gQ9pmFMc5oM
で、今回紹介したいのが、テレキャスタープレイヤーとしてあまり認識されていない、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジです。
ジミー・ペイジ=Gibsonレスポール
ジミー・ペイジと言えば、レスポールですよね。
やや売り上げに陰りが出て、下り坂だったギブソンのレスポールを、「ロックのギター」として再定義し、キングオブギターの1本にした立役者の一人です。
その前に、エリック・クラプトンがブルースブレイカーズのアルバムで使用して、再人気のきっかけになりましたが、やはり決定打となったのは、その後のジミー・ペイジでしょう。
しかし、彼が売れっ子スタジオミュージシャンの時代を経て、ヤードバーズで表舞台に出たころから、レッド・ツェッペリンの1stアルバムまで、愛用してきたのは、実はテレキャスターだったのですね。
このテレキャスターは、ヤードバーズの先輩であるジェフ・ベックからもらったものです。
で、自分でミラーシートを貼ったり、ドラゴン・ペインティングをしたり、ピックガードを変えたりして、カスタマイズしながら使っていました。
1stアルバムを象徴するような曲である、『Communication Breakdown』のあの印象的なリフは、実は彼のテレキャスターから出力されていたわけです。
そういう気持ちで、1stアルバムを聞いてみると、『Dazed and Confuzed』も、思ってたより、ギャンギャンした音です。
どうしても、映画『The Song Remain the Same 永遠の詩 (狂熱のライヴ)』でのサウンドが印象的なので、1stアルバムでのオリジナルのサウンドを忘れがちになりますが、全編これテレキャスターのギャンギャン・サウンドです。
しかし、コンサートツアーが増えるにつれて、より安定感があるということで、ギターをGibsonのレスポールに変えます。その流れで2ndアルバム以降も、レスポールでレコーディングするようになりました。
2ndアルバムでレスポールに変えたことが如実にわかるのは、『Whole Lotta Love』のかの有名なイントロのリフの音ですね。
もっとレスポールらしいというか、テレキャスターでは出ない音だと思うのが、この『The Lemon Song』のリフではないでしょうか。この「ザザザザ ザザザザララン ザーッ ザーッ」というリフの音は、いかにもハムバッカー的な感じですね。
ソロパートもテレキャスターではないと思います。
この曲は私、大好きです。
途中でスピードが速くなるパートがあるのもたまらないですね。ずっとだらっとしてたのが、急にピッチが上がって興奮します。
YouTubeを見ていたら、1969年にこの同じ『The Lemon Song』を演奏しているコンテンツを発見しました。
この時はまだ、1stアルバムリリース前後ですので、テレキャスターを使って演奏していた時期ですので、全く違う曲になっています。印象的なギターリフは、ここではベースが担っています。
トリビアをいうなら、かの有名な『天国への階段』のソロは、このテレキャスターを使っているようです。結構、あちこちで書かれているので、ご存じの方も少なくないとは思いますが。
ああ、しかし。
思いもよらない悪運に見舞われ、残念ながらこのテレキャスターは全く使い物にならなくなり、ペイジの手元で保管されることになりました。
ジミー・ペイジのテレキャスター復活!!
ところがところが、1stアルバムリリース50周年を記念して通称「ドラゴンキャスター」と呼ばれるこのテレキャスターの復刻版というか、レプリカというか、生まれ変わったテレキャスターがフェンダーから発売されることになりました。
ジミー・ペイジとフェンダーの共同制作である、このテレキャスター。ペイジいわく「本物の110%、150%の出来だよ」と破顔しています。
音は、この方が、1stアルバムの曲調を模した演奏を披露してくれており、どれくらい、「らしい音」に仕上がっているかをアピールしています。ほんとに「らしい」ですよ。
もちろん、完全な流通ベースの商品ですので、誰でも買えます。
ハイエンドクラスのギターと同等の価格帯なので、なかなかそう簡単に手が出そうにないですね。
個人的には最初に親に買ってもらったエレキギターが、Fender Japanのテレキャスターですので大変惹かれます。
そして、これまでに10本以上は本家Fenderを含む、テレキャスタータイプのギター買って楽しみ、増えすぎては売り、と数々のテレキャスターを触ってきました。
しかし今現在は、娘にギター部屋を明け渡したことから、ギター本数を大量削減した結果、1本もテレキャスターを持ってません。
せめて1本は欲しいなぁ、と思っているので、心が動きます。ほんとに。
より詳しい情報は、以下のFenderサイトで読めます。う~む、読めば読むほど欲しくなる。やばい。
Dragon Slayer: ジミー・ペイジのテレキャスターの魔法
※追記
そんなこと書いているうちに、やはりテレキャスターを買いました。
そりゃ我慢するのが無理筋というものですね。
私のテレキャスターは、↓です。
詳細は、↓のリンクの、2012.4.6の山野楽器の記事にあります。
https://www.barks.jp/news/?id=1000078577
概要としては、
フェンダーが2012年に最初にリリースした、FSR(Fender Special Run)モデルのギター&ベースシリーズがありまして、
これは、アッシュ材をステインラッカー・フィニッシュをした「FSR American Standard Ash Stain」のテレキャスターモデルです。これは、超薄塗をほどこしたマットな仕上がりで、よくあるテレキャスのようにツルツルしてません。
そこもまた渋い。
ブリッジピックアップにはMUY GRANDE TELE BRIDGE。ハイゲインで、随分でかい音が出ます。
ストラト、テレキャス、プレシジョンベース、ジャズベース等ありますが、日本には各モデルが20~50本の限定で入ったとのこと。
テレキャスターは、山野楽器価格で194,250円とのこと。
私は、極めて状態の良い中古品を10万円以下で手に入れられました。
なんだかんだとギターを買っては弾き、弾いては売りしてきましたが、結局はテレキャスターのブリッジピックアップを、大好きなディストーションペダルを通して鳴らすのが、最も気持ちがいいと言ことが分かりました。
今のところ、↓のレクティーク・ディストーションペダル 9/9以上に気持ちの良いペダルに出会っていません。
ギリギリ、↓のMXR EVH5150 Overdriveが気持ちいいなぁ、さすがエディ・ヴァン・ヘイレンって思った時期がありましたが、やはり↑には勝てません。偉大なるレクティーク。偉大なるShun Nokina。
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