どうなる?Amazonの挑戦!

ガジェット

yaozoです。

広告関連の最大メディア「AdAge」のサイトを読んでいたら、アマゾンが、音声広告を実験中であるという記事が載っていました。

Amazon tests audio ads on alexa music—and here’s a look at its pitch deck

タイトルは「アマゾンが、アレクサデバイスを使って音楽配信中の音声広告を実験中。これが参加勧誘シート」というもの。

この記事は、内容自体も面白いのですが、この記事を書くに至る経緯もなかなか面白いのです。

 

匿名を条件とした情報リーク

このGarett Sloaneが、「匿名を条件に提供してくれた『極秘資料』」とその人からの「リーク」に基づいて記事を書いているからです。

あらましを書くと、まず、アマゾンが、SpotifyやPandoraの対抗サービスとして「広告付き音楽配信サービス」を開発しており(そのこと自体は4月にアマゾンから発表があった)、その際の実証実験に参加してくれる企業を募るためのセールスシートを「ある広告エージェシーのエグゼクティブ」がAdAgeの記者に提供してくれた、と。

そして同時に、どのような実験をどんな企業が参加してやっているかを、そのエグゼクティブ(おそらく「NDA(守秘義務契約書)」を締結して、このプロジェクトに参加したと思いますが、口が軽い人ですね。契約違反が疑われますね、普通に考えると)が色々と明かしてくれた、ということです。

具体的には、コルゲート、ロレアル、ルルレモン(アパレルです)といった企業がこの実証実験に参加したようです。

 

1億台のアレクサ対応デバイス

アマゾンによれば、彼らのアレクサ対応デバイスは、すでに1億台以上が世界中に存在するとのこと。しかし、広告メディアは持っていませんでした。

実験に参加している広告主によれば(この人たちもNDAを破って話しちゃってますね)、この音声広告は、SpotifyやPandoraと違って、インタラクティブなものとのこと。

リスナーが、音楽のストリーミングを聞いている途中に、Spotifyの広告同様(以前の、歌モノの広告「最近のラブソングはこんな感じ」ってやつは最高によかったですね。歌ってるの誰ですかね。調べたけどわかりませんでした。誰か教えて下さい)、広告が流れてくるわけです。

で、Spotifyと違うのは、この広告が流れている途中にリスナーがアレクサ対応デバイスに話しかけると、その商品が購入できる、というもの。

 

課題もあります(もちろん)

こりゃすごい、といいたいとことですが、それはそれ、まだ実証実験らしく、課題もあるらしいです。

というのも、広告途中に、リスナーがアレクサに話しかけて、アマゾンサイトにジャンプしたとしても、実際にその商品だけにリーチさせることができず、それを含む同一カテゴリー全般をリスナーは回遊することになるらしく、結局、他社の商品を買われてしまう、と言うことになる可能性は少なくないとのこと。

たとえば、クリネックスティシューが広告を流したとして、それを聞いたリスナーが、「あ、そうだティシューがないな、アレクサ、ティシュー検索して」などと、スクリーン付きのEchoなんかに話しかけた場合、アマゾンのサイトで、最上位にクリネックスが表示されるとは限らない、ということです。

これでは、わざわざ競合商品の広告をしてやっているようなものなので、広告主としては困ったもんなわけです。

こういった点をどのように改善するか、ということでアマゾンは今色々と頑張っているようです。

なにか論理的に説明のつくような素敵な解決策が見つかれば、見事、世界中にある1億台のアレクサ対応デバイスに広告が打てて、そのままダイレクトに購入というコンバージェンスまで完結できるようになるわけです。

そうなれば、そこそこ高価な広告枠になる可能性があります。



一番のロイヤル顧客には広告が打てない?

2回目の「ただし」ですが、もう一つ問題があって、このサービスは、アマゾンプライムや、アマゾンmusic unlimited等に加入しているアマゾンというブランドに対してロイヤリティの高い重要なユーザーは対象にできないという点がネックになっています。

と言うのも、彼らは、CMなしで底なしにアマゾンの音楽ストリーミングを楽しむために、これらのサービスにわざわざ月額料金や年会費を支払って加入しているのです。

かくいう私も、アマゾンプライム会員であり、商品購買の際の時間指定配送や、スピード配送の恩恵に浴すとともに、映画や音楽を楽しんでいるわけです。

あちらを立てれば、こちらが立たず的な状態なので、なかなか解決も容易ではないとは思いますが、なんとかするんでしょうね、力業で。

まぁ、私としては、音声対応のサービスとしては、Siriで全然がっかりしていたところを、Fire TV Stickを買って(Apple TVのリモコンは全く使い物にならないので)、音声で操作することにとても慣れてきたので、アマゾンのこの広告~ダイレクト消費購買の仕組みは、なかなか期待を持っているのです。


 

さて、アマゾン、この難題をどのように解決するのでしょう。楽しみに待っています。

 

 

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Posted by yaozo