Netflixで『Sherlock』のイギリス英語を完全制覇:その3

イギリス英語, ドラマ・映画, 英語学習

yaozoです。

ベネディクト・カンバーバッチ版『Sherlock』のシーズン1のエピソード1『ピンク色の研究』の読破企画、第3回で、ようやく4人目の自殺現場に到着できました。

こっからやっと始まるようなもんですから、ガンガンかつねっとりと行きましょう。

Hello, freak!

最初に聞いたときは、「おいおい!」とびっくりしました。

デストラード警部の部下で、スコットランドヤードの記者会見で同席していた、サリー・ドノヴァン巡査部長が、事件現場に到着したシャーロックにいきなりかける言葉です。

マンガ版では↓こうなってます。

あら変人!

Netflixの日本語字幕では↓こうなってます。

変人さん

 

”freak”は、Lexicoでは↓のように説明されてます。

2 (also freak of nature)

A person, animal, or plant with an unusual physical abnormality.

2.1 informal A person regarded as strange because of their unusual appearance or behaviour.

‘he used to be called a freak at school and knows how much it hurts’

元の意味で使われる場合は、”physical abnormality” を伴う、人、動植物なわけですから、そこからの派生で2.1の意味に転じたとはいえ、2.1の例文を見てもわかるように、相当激しい差別的表現ですね。それをのっけからは、Lexicoでは↓のように説明されてます。

 

こんなことフツウ、出合頭にいいませんよね。この一発で、サリー・ドノヴァンのシャーロックに対する敵意の度合いが表現されてます。

繰り返しますが、こんなこと言った場合は、フツウは「殴り掛かられてもいいや」ぐらいの覚悟でないと言えませんよね。ドノヴァンはおそらくそんくらいの覚悟があっていってるんでしょう。女性とはいえ、強そうですし。

 

serial adulterer

4人目の犠牲者は、ピンクの洋服やトランクなど、ピンクを好む女性です。

で、シャーロックは、彼女の指輪(左手の薬指)が、内側だけがピカピカなことから頻繁に外されている事実から推測して、

serial adulterer

浮気相手が何人も(Netflix字幕より)

だと思い浮かべます。

 

“serial killer” や ”serial subside” にかけた造語かと思ったら、英字郎音on the webにも

常習的に不倫をする人、(おどけて浮気性の男のことを指して)連続姦通犯

などと書いてありましたので、常用されているようです。

ちなみに、このワードは、スクリプトサイトのページでは活字になっていません。

というのも、ご覧になった方はわかるように、このワードは、テロップとしてフワっと現れるのであって、誰かが口に出したものではないからです。こういった表現がたまにありますので(冒頭のシーケンスの ”wrong” というテキストメッセージとか)、これはマンガ版を見るか、NetflixやDVDで見るしかありません。

 

going by her clothes.

シャーロックは、彼女の服装からして、働いている女性だろう(主婦ではないだろう)と推理します。

その際にこの “going by~” を用いています。その後も、いくつかの推理の根拠を示す場合に、このフレーズをを用いています。

ちょっとweblioや英字郎なんかで見た分には、この用法が見つからないので、オンライン英英辞書をいくつか見ると、Longmanにありました。

go by phrasal verb

2 go by something 

to form an opinion about someone or something from the information or experience that you have 

You can’t always go by appearances.

 

1番目の意味として、の「経過する」に続けて、↑のような意味があげられていました。

何かまたは誰かについて、特定の情報や経験から意見を形成する、とありますので、「~からすると」という意味になるわけですね。

ところで、こういう成句を「イディオム」というのかと思ってましたが、”phrasal verb” と説明されてます。

これは「句動詞」と呼ばれ「イディオム」の中でも動詞と前置詞や副詞を組み合わせることで、各単語の意味とは異なる意味を表す用法を指すようです。「イディオム」は、必ずしも動詞を使わない場合も、同様の効果を持つフレーズです。”out of the blue(突然に)”, “a piece of cake(朝飯前) “なんかを学校で習いましたね。

私がラングエッジ・エクスチェンジをしているイギリス人から、来週のスカイプレッスンをキャンセルしたいという趣旨のメールをもらったとき、理由に、”I’m a bit under the weather.” と書いてあったので、天気でも悪いのかと思って調べてみたら、「体調がすぐれない」という意味だとしてびっくりしました。さっそく、「了解。ゆっくり静養してね」という返信をしたところです。

これは、おそらく”under the bad weather” が短縮されたものではないでしょうか。ずっと使っているうちに、”bad” を取り除いても、「天気の下」では意味不明なわけだから、相手は当然「悪い天候に見舞われている」という元の意味を想起してくれるはずなので、わざわざ言わなくてもいいだろう、ということで短縮されたんじゃないか、というのが私の推測です。

...などとずっと思っていたのですが、ここで書くにあたり、もう少し調べてみました。大概のページでは、意味だけを書いてあって、そもそもなんでそれがそんな意味になったのかを解説している人はいませんでした。

しかし、そこはそれ、ちゃんとした人ってのは世の中にいるもので、↓のサイトにしっかりと納得のいく解説がありました。株式会社ウェザーニューズのサイトです。さすが、天候に関することですからね。

https://weathernews.jp/s/topics/201808/300255/

私の解釈も中らずと雖も遠からず、といった感じらしく、元々 “weather” の語源は「暴風」だったようで、”weather” といえば、「暴風雨」「嵐」「交点」を表していたらしいです。

そしてこの ”under the weather” というのは、海事用語、船乗りの言葉だったようです。

船酔いした船員を、”weather=荒天” の及ばないところ、つまりデッキの下=under the weather に移して休ませる、というところから、「調子が悪い」を ”under the weather” と表現するようになったようです。

複数の知識を踏まえないと、なぜこれが「調子が悪い」の意になったのか、わかりませんね。なかなか面白い。

ともあれ話を戻しますと、そして、そういった動詞を使わな

い言い回しも含む「イディオム」の中で、特に動詞を使うものを「句動詞=phrasal verve」と呼びます。

ちなみに、興味深いイディオムを厳選されたサイトを発見しました。どれも、コンパクトにわかりやすく説明してくれています。

見れば見るほど、こういったイディオムってのは、ポップソングに多用されるんだなぁ、ということを強く思いましたね。でこれらのイディオムを使った上で、それに韻を踏んて歌詞を展開していく、といった歌作りの起点になるようなイディオムが沢山のっています。ご参考まで。

英語イディオム大特集!必須イディオム100選(テーマ別まとめ)

 

even you lot couldn’t miss them.

“you” の後ろの “lot” がわかりません。何でしょう。シャーロックのことですから、侮蔑的な意味の言葉であるおとは想像に難くありませんが。

マンガ版では↓こうなってます。

君たちでも見落とせないだろう

 

Netflixの字幕では↓こうなってます。

君でも分かるだろう

 

レストラード警部を含むチーム全員に言っているか、警部だけに言っているかの違いこそあれ、ばかにしてることは確かなようです。”even you lot” ですから。

調べてみると、weblioで↓のようにありました。

君ら、君等

 

Wiktionaryからの引用パートでは↓のようにあります。

代名詞

you lot

  1. (idiomatic, colloquial, chiefly Britain, may have disparaging nuance)

You lot had better knock it off.

2000, JK Rowling, Harry Potter and the Goblet of Fire:

I’m not s’pposed ter talk abou’ it, no, no even ter you lot.

 

“disparaging nuance” とは、「軽蔑的なニュアンス」ということですから、やはり”even you lot” で「君らみたいなもんでも」といった意味になるんですね。主に英国で使われる、イディオム的で口語的表現だと書いてあります。

OK,これでやっと片付きました。ちょっと長かったけど。

「連続殺人」だとわかったシャーロックが興奮して、”Pink!” と叫んで事件現場を去っていったところで、本稿はここまでにしておきます。

ずっとやりますよ、この調子で。『After Life』で実績があるんで、自信ありますから。

 

ではまた。

p.s.

英検1級やTOEICハイスコアに興味のある方は、私の↓のページもどうぞお読みください。できそうな気がしてくるかもしれませんよ。

 

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Posted by yaozo