おすすめテクニカル系ギタリスト ベスト5!!
yaozoです。
前回、大好きな新進ジャズギタリストについて書きました。
年を取ると、「歌モノ」を聴くのが疲れるようになり、インストゥルメンタルを聴くほうが圧倒的に増えました。
すると自然と、SplotifyやAmazonMusicで大好きなギターミュージックをかけていると、同じ系統のミュージシャンをレコメンドしてくれるわけですね。
こういったストリーマーのおかげで、最近、自分好みのアーティスト出会うのが昔と比べて、格段に簡単になりましたね。AIだかディープラーニングだか機械学習だか、なんでもいいけど万歳ですわ。
ということで今回は、新たに見つけた一押し「テクニカル系ギタリスト ベスト5」です。
特に、「プログレッシブ・ギタリスト」などといったジャンルでくくられることの多い一群のギタリストやギターバンドを紹介します。
この系統のサウンドは、「djent」とか「shred」とかいったジャンルの音楽の影響を受けています。
「djent」とはプログレッシブ・メタルから派生したジャンルで。ディストーション・ギターの低音弦が「ガガッ!ガガガッ!」とかいう感じだと言えば想像つくのではないでしょうか。どっかで耳にしてるはずです。
「shred」とは、wikiで調べると日本語版のタイトルが「速弾き」となっていることからもわかるように、主にヘビーメタル等において、アドリブの際に、タッピング、レガート、スィーピング等あらゆる名人芸的な技術を使って弾くギタープレイを指します。
なので、いきおいテクニカル・メタル系音楽は、この「djent」と「shred」の要素を併せ持つことになるわけです。
そして、そのようなヘビーでハードコアなメタル・ミュージックから派生して、メタルの暴力的というかワイルドな部分をソフトにし、簡単に言うと、音楽好きなら大体の人が楽しめるようなポピュラリティの高い音楽を作るギタリストやバンドが出てきているのです。
単なるムード・ギター音楽ではどうしても飽きてきます。そんな人には、こういったプログレッシブ・ギタリストの音楽はうってつけだと思います。
Plini
まず一番気に入って、聞きまくっているのがオーストラリア出身の若きギタリスト「Plini」
『Sunhead(2018)』から「Salt and Charcoal」
wikiを見ると、かのスティーブ・ヴァイが、「特別なギタープレイの未来」と呼んだとのこと。すごい。
何枚かのEPを出した後リリースしたデビューアルバムの『Handmade Cities(2016)』を聴いたスイティーヴ・ヴァイは『これまで聞いた中で、繊維で、未来志向、メロディックでリズミカルかつハーモニー豊かな、そしてディープなギターレコードだ』と表現したと書かれています。
MusicRadarというウェブサイトでは、「ベスト・プログレッシブ・ギタリスト2017」に選ばれています。
使っているギターがまた渋い。これはスウェーデン人デザイナー、Ola Strandbergにより設計・製作される「Strandberg」というブランドのギターです。
ヘッドレスギターといって、ヘッド部分がなく、ワインダーといって弦を巻くパーツが、テール側にあるタイプです。「Steinberger」というブランドがその嚆矢ではないかと言われています。その他「Hohner」や日本の「バッカス」など追随するブランドからヘッドレスモデルがいくつか出ました。
私は、Steinbergerと、Strandberg(6弦)、そしてKleinのヘッドレスギターを所有していたことがあります。今は全て手元にありません(涙)。
Pliniは自身のオリジナルのBoden6を使っているようですが、シグネチャーモデル「Plini OS6」というものも発売されています。30万強という価格帯です。日本や韓国生産にすることで値段を安く抑えているのですが、とはいえ、安くても20万円弱くらいはします。ハイエンドギターです。
https://strandbergguitars.com/product/boden-plini-edition-natural/
ギターのことはともかくとして、彼は一般的に「プログレッシブ・ギタリスト」というように紹介されています。テクニカル系、メタル系、アンビエント系といった様々なモダンミュージックのサウンドを絶妙のブレンドで聴かせてくれます。ガンガンのメタルが苦手な人でも、ビートが聴いていながらも全体的にはやさしく美しい音楽なので、全然聴けると思います。
すでに来日したこともあったらしく、早い人はすでに目を付けてワーキャー言っていたようです。
↓は、同系統のややメタル色が強いメガバンド「Cynic」の2015年の日本ツアーに出演した際の映像のようです。
今現在でのベストアルバムと言っていい作品↓
Owane
次に紹介したいのは「Owane」
ノルウェイのバンドのようですが、詳しくはわかりません。BandcampやYouTubeでやたら聞けるのですが、これを書いている時点wikiページがありません。Facebookのページがあったので、過去に遡ってみて見たら、「●枚目のアルバム完成、イェーイ」とか「今度のアルバムレコーディングはポーランドに来てます」などといったコメントがありました。これから大ブレイクする予感大です。
Bandcampでは、3枚アルバムが入手できます。
Owane – Rock Is Too Heavy
またギターの話で恐縮ですが、このギタリストは、この種のジャンルでは珍しく、プレインなフェンダー・ストラトキャスターを使っています。曲名も「Rock Is Too Heavy」てんですから、なんとなく作風も察せられます。他のギターミュージックがややうるさく感じてきたら聴くと気持ちいいです。
今のところベストアルバムと言っていい作品↓
CHON
次に紹介したいのは、Owaneとテイストが似ていますが、OwaneよりもすでにかなりメジャーなバンドCHONです。私はつい最近知ったばかりですが。
2019のフジロックに来日したそうですので、生パフォーマンスを体験した方も多いかもしれません。
2008年にサン・ディエゴで結成されたということですから、すでに中堅バンドですね。ツインギターバンドで、djent系、プログレッシブ・メタル、ジャズといった広い界隈から注目を集めているそうです。
音を聞いていただくとわかりますが、本当にバカテクの職人ミュージシャンと言う感じで、文句のつけようがありませんね。しかもウェストコースト・ミュージックの爽やかな雰囲気も感じられて夏の夕暮れなんかに聴くとかなり気持ちよさそうです。
CHON – Splash (Official Music Video)
2019年の最新作。現時点でベストアルバムと言っていい作品↓
Covet
次はCovetというバンドです。
このバンドは、サンフランシスコ出身の3ピース・バンドで、「マスロック(Math Rock)」というジャンルに分類されているとのこと。
マスロックとはなんだ、と言うことでwikiったところ、「マスロック (Math rock) は、ロックの一種。キング・クリムゾンやスティーヴ・ライヒらの影響を受けた複雑で変則的なリズム、ギターを中心とした鋭角的なメロディや不協和音などが特徴である。」とのこと。マスは、「大衆」じゃなくて「数学的」の方ですね、どうやら。
なんだ、10歳でキング・クリムゾンを悪い叔父さんに聴かされ(ジャケットが怖かった)、長じてはライヒなどのミニマル・ミュージックを聞き込んだ私のこと、そりゃ気に入るわけだ。
ギターのYvette Youngは、サン・ノゼ出身の28歳。UCLAを卒業後、ミューシャンになったとのこと。ヴァイオリン、ピアノも弾き、イラストも描くとのこと。どんだけ才能案の、って感じですね。それでは爽やかなタッピング・ギターサウンドをどうぞ。
曲名はその名も「シブヤ」
Covet – “shibuya” (ft.San Holo) (official video)
“Shibuya”も楽しめる、現時点のベストアルバムと言っていい作品↓
Jakub Zytecki
最後は、やたら新鮮なサウンドを聞かせてくれるJakub Zytecki。
ポーランド出身のメタルギタリスト。26歳。Disperseというバンドのギターもやってるらしい。以上って感じです。
弾いてるギターの癖がすごいです。どこのブランドですかね。と彼のFacebookを追っかけて調べてみたところMayones Guitars Bassesというハイエンドギターブランドでのカスタムメイドのようです。2018/1/7の投稿で「ありがとう、Mayo Guitars。ついに夢がかないました~!」って書いてましたの。
で、同ブランドのサイトのアーティスト欄にもいました。かっこいい。
https://mayones.com/page/disperse-pol-jakub-zytecki/
で彼のギターがこちら↓
https://mayones.com/page/legend-t22-rusted-6/
うまく弾けるわけないのに、ついつい買っちゃいそうなくらいかっこいいですね。
肝心なサウンドですが、この人のギターは、とにかく、シングルコイルがやたら気持ちいい。こんだけ気持ちいいシングルサウンドは、聞いたことがない、といっていいほど。どの人のシングルより気持ちいい。それだけですでに完璧と言っていい。天才と称する人もいますが、うなずけます。すごい。
Jakub Zytecki : Letters
今のところ彼の楽曲をまとめて聴けるベストアルバムと言っていい作品↓
おそらくは、冒頭にPliniのところで触れたスティーヴ・ヴァイや、ジョー・サトリアーニ、ガスリー・ゴーヴァン、ポール・ギルバートというバカテク系スター・ギタリストや、トータス、アンフリーズ・マギー、ドリーム・シアター、直近ではアニマルズ・アズ・リーダーズといったバカテク系テクニカルバンド(インストが長い傾向あり)などの影響を受けた格好でこのようなギタリストが出てきていのだと思いますが、そのあたりもまた別の機会に書いてみたいと思います。
まぁ、とにかくいろんな若いミュージシャンが出てきて、音楽の楽しみは尽きることがないなぁ、と思う今日この頃でした。
ディスカッション
コメント一覧
家でowaneを聴いていると、嫁にダイクマで流れている曲だと小馬鹿にされます。心の中でこのアホがと言い返しております。アニマルズも好きですが、やり過ぎ感があって今はowaneが好きですねー。ちなみにmeshuggahも好きなんです。怪しいメロディーを壮大に巧みに纏めるところがたまりません。
お返事ありがとうございます。外やテレビでOwane流れたら誰かに言いたくなりますね。私は幼少期にBob jamesを聴いて育ちました。ドラムをほんの少しだけかじってます。Covetいいですね!今folkerを繰り返し聴いてます。夜に飲みながLIVEを見れたら最高だなー。yaozoさんは羨むスペックの方ですね。私も英語位は少しやらなきゃ…。
コメントありがとうございます。興味深いですねぇ。ダイクマ何店でしょうか?もし本当なら(本当の場合もないことはないですよね)、たいした選曲センスだっちゅうことですね。meshuggahもいいですよね。Owane早めにガンガン新アルバム出してほしいですよね。
迷える子羊様
こちらこそコメントありがとうございます。そうですよね、Covetもいいですよね。今インスト聴くにはいい時代ですよね。
えっと~、幼少期にボブ・ジェームスを聴ける、というのは一体どういった恵まれた環境だったんでしょう?私のような素朴な家庭で育ったものからすると、不思議です。
英語はちょっとづつちょっとつづ、趣味として、しつこく長期間やってきましたので、やればやるほど好きになります。なんでもおんなじですよね。ただし、ギターの腕はそうはいかないんですけど、それが悩みです。長くやってても、基礎的なトレーニングがいやで、弾き散らかしているだけだからです(恥)。
色々な音楽に出会えて聴ける。本当にいい時代ですね。私は平凡な家です。米穀店の親父に保育園まで軽のバンで送迎中、車内カセットテープのBobが流されていたんです。メロディーが子供でも覚え易くて兄と口ずさんでいました。たまに高中正義も(笑)。
親の影響って大きいんですねー。高卒した頃ジョーサトも聴きましたがドラムが物足りないんですよ。covetはバランスも良くてすっかりハマりYouTube垂れ流しまくりでyaozo様に感謝でございます。
すごい!バンの社内カセットでそんな洗練された音楽が流れてたんですね。高中も、時代ですね。
Covetがお好きなら、もしかしたら今日投稿した、Travis Larson Bandもお好きかもしれませんね。アリストクラッツと同系統のスリーピースバンドです。良かったら聴いてみてください。
→Travis Larson Bandをおすすめします。Aristoctratsと共演するバンド! 2019年12月26日