英語リスニング力強化のためのおススメ動画と専門書
yaozoです。
英語の勉強で何が大変かって、いろいろある中で、一番なのはリスニングだと思っています。
4技能に分けて考えた場合、ライティング、スピーキング、リーディング、は、とにかく自分の力でなんとかなります。
ライティングが一番簡単
ライティングとスピーキングの2つの技能は、アウトプット型に大別できるものです。
なかでもライティングはとにかく一番簡単で、自分の言いたいことを、自分の知っている言葉で書けばいいだけです。
この投稿で主張しているのは、あくまでも「できるか、できないか」の二者択一的な意味ですので、先に断っておきますね。
もちろん、使用するボキャブラリーとか、言い回しなどで、レベルの高低はかなり出てしまうのですが、なんであれ、文法さえ間違ってなければ、「もっとうまく書けるといいなぁ」で終わるわけです。
「なかなか上手くならない」はあっても、とにかく「書けない」は、ないんです。
とくに、MSワードや、メーラーで文章を書くときなどは、訂正機能がついているので、波線で「ここ綴りちがってますよ」と知らせてくれますし、そこそこあっていればソフトウェア側で忖度してくれて、クリック一つで正しい綴りに訂正してくれます。便利です。
ワードであれば、「表記ゆれ」などもお知らせしてくれます。
たとえば、冒頭でユーチューバーのことを「YouTuber」と正しくスペルしたのに、途中で「Youtuber」とタイポしてしまった場合(これ良くありますよね)、ちゃんと両方に波線入れて教えてくれます。「どっちが正しいにせよ、統一して」ってなもんです。
また、同意語レコメンドなんかもとても役に立ちます。
たとえば、今適当に思いつきで”affinity”なんて打って、「類義語」を見てみたら
kinship
similarity
empathy
などいくつかの候補が出てきますので「文脈に応じてお好きなものをどうぞ」ってなもんです。
だから、英語では同じことでもできるだけ違う表現をする的なルールを守ったり、基本語しか思いつかないときに、より知的な言い方無いかなぁ、と探すのに便利です。
なので、英語のメールのライティングなんて全く苦労しませんね。
向こうもこちらの文章の、どうにも「ネイティブの文章じゃない感」を瞬時に察知してくれますので、「文法的にあってるけど、フツウおれらこういう言い方しないなぁ」的な文章については、意味は通じるんですから大事なビジネスの話であってもメールでやりとりする以上、全然OKです。
スピーキングも別にどってことない
意外と誤解されている方が多いかと思いますが、スピーキングについても、そもそもこちらの発音を一言聴けば、ネイティブじゃないのは即理解してくれるわけですので、ある程度の文法的破綻は受容されます。
向こうが判断を迷うほどの、誤った表現をした場合、先方が「あなたの言いたいのは、●●と■■のどちらですか?」と慮って質問してくれます。その程度の機転のきく人とでないと、英語が日本語が、なんていうレベル以前に、ビジネスになりませんし、日常会話であれば、楽しいコミュニケーションが成立しません。
ということなので、
- 文法的な誤りが許容範囲であること
- 文脈的にもどちらでも取り得るというような似た言葉を不正確に発音しない(できれば使わない
ということさえ守っていれば、あとはビジネスだろうが、日常会話だろうが、落ち着いてゆっくり話せばなんら問題ありません。
なんなら、ライティングするくらいのスピードで発音に最大限気を付けて話せば、通じますので全然OKですね。
心理的障壁がある人は、↓のようなオンラインレッスンで、優しくていつもニコニコと接してくれる包容力豊かなフィリピン人講師の方と百本ノックしておけば、そんな心理的障壁は氷解するでしょう(なかなかそうならないデリケートな方は、その分打席数増やせばいいだけですね。頑張りましょう。そもそも大変なことにチャレンジしてるんですから。その時点で立派ですしね)。
↓こんな感じでみんなニッコニコ。
詳しくは私が実際に体験レッスンを受講した様子を前の投稿で確認できますよ。
リーディングも今やちょろい
紙の洋書を辞書と首っ引きで読んでいた時代なら、こんなこと言えませんでしたけど、今や世界中の優秀なイノベーターやエンジニアやプログラマーさんたちのおかげで、我々にはインターネットがあり、Kindleがあり、MSワードがあります。
ネットの記事なら、chromeで読んでれば「日本語に翻訳」とかやっちゃえば、とりあえずなんちゃって翻訳を一瞬でやってくれるので、同じ記事を2タブ開いて、知らない単語はなんちゃって翻訳の方を見れば、なんとなく想像がつきます。
人間の適用力というのはホントに大したもんで、慣れてくると大体、Chrome翻訳ならこの構文をこう間違えるかも、というアタリがつけられるようになりますし、なんなら原文で時分が知らない単語があれば、なんちゃっての中の「そんな単語あったっけ?」的な日本語がその英語の意味なんでしょうから、ワードバイワードで単語を調べる労苦さえ要りません。
実用的なテキストをスピーディに読むときなら↑のような感じでOKですが、小説に代表されるような趣のあるコンテンツの場合は、Kindleで電子版コンテンツを買っちゃえば、わからない単語は辞書機能ですぐに知ることができます。紙の辞書を一所懸命めくってたのがウソのようです。
いやぁ便利な時代ですね。
リスニングは全く制御不能
ということで、リスニングです。
これは、リーディングと並ぶインプット技能なわけですが、リスニングの場合、相手がリアルタイムで話す内容を言葉を聞き取って、その意味を理解するということをやらなければなりません。当たり前ですね。
ところが、その内容たるや、ある程度文脈はシェアしてお話がスタートしているとしても、そもそもどんな内容を話すのか事前にわかりませんし、その内容を伝えるのに、相手がどの単語を選択するのかも事前に知る由もありません。
その「何を」「どのように」話してくるかについて、全くこちらは制御不能なわけです。
何をについては、たとえば、あらかじめレジュメをもらっておくとか、スピーチであれば、スライドが背景にデカデカと投影されている場合なら、少しはましですね。
しかし「どのように」については「スピード」「アクセント」「単語」についてこちらのコントロールがほぼききません。
もちろん、会議やちょっとしたおしゃべりなら、冒頭で「こちらはリスニングは不得手なので、ゆっくり話してくださいね」とお願いしておきますよ。
これはもう、ルーティンとしてやります。
でも、相手も人間ですから、乗ってくるとついついネイティブスピードで、ご当地アクセントになり、ネイティブ同士が使うジャーゴン(業界用語的なもの)も使っちゃったりで、もう何を言っているかわからなくなります。
「これは重要なことを話しているな」とか、「●●なんですけど、あなたはどう思いますか?」といった質問の場合は、「大体こんなこと言ってるのかな~」では済ませられないので、わからなかった場合は、確認の逆質問をします。
つまり「あなたの言っているのは、こういうことだと認識したが、私の理解は正しいか?」と質問するわけです。
その際、間違っていれば、「あ!しまった」みたいな気まずい顔をして、スピードダウンして、言葉も容易なものを選択してパラフレーズしてくれます。それをこちらが理解できればそれでOKです。
こちらの理解があっていれば、「そうそうそういうことなんですよ」と喜んでくれます。
しかし、これがなかなか大変なんですね。
ビジネス会議だったりすると、時間が決めれられていて、あらかじめ議論すべきアジェンダが決まってますので、あまりこちらの英語力不足を補うために時間を割くのも忍びないわけです。
で、勢い、比較的重要ではなさそうなところなら、聞き取れなくてもどんどん会議を進める必要があります。
特に、2者会議ならまだ止めやすいですが、3者以上の多地点WEB会議などで、私意外の入室者が全員ネイティブだったりすると、スピードは早くなるは、難しい言葉が飛び交うは、私だけのためなのでよけいに止めにくいはで、難易度が一気にあがります。
とはいえ、こちらも責任を背負わされて出席している会議なので、わからないところはわからない、とハッキリという必要があります。これは、なかなか日本人の心情としては、いつまでも完全に慣れることはありませんが、ある程度は場数で慣れてきます。でも、毎回心が痛む、、、、。
↑はビジネス上の場面を想定して書きましたが、日常会話に置き換えても事情は全く同じですよね。
ということでリスニング能力の向上というのは、結局現代の英語学習者にとって最難関技能ということになります。
英検1級、TOEIC975点でも全然聞き取れない?!
私は、50過ぎてから資格取得の勉強をはじめて、中2のときに英検4級を取得して以来、数十年ぶりに英検とTOEICに挑戦し、上のような成績を収められました。
海外留学はおろか、国外滞在日数は最高で7日程度、海外出張もほとんどなし、という英語学習としては厳しい条件ですが、今般のITの発展の恩恵も十分活用しながら勉強したわけです。
私のように50代後半の者にとって、TOEICの高得点も嬉しいですが、とりわけ英検1級は、中学生で4級を受験したころから高嶺の花だったので、合格したときは本当にうれしかったです。
と、こんな私ですが、やはりリスニングにはてこずっており、映画、ドラマの英語は、もとより字幕なしでは見れませんし、ネイティブとの英会話もビジネス会話ですと、難儀します。日常会話でも少し高度な議題になると、YouTubeでネイティブがナチュラルスピードで話している内容が不明瞭なところが出てきます。
大好きなミュージシャンのバリバリ現役だった頃の貴重なインタビュー動画なんかがYouTubeで見れる、便利な時代ですが、特にブリティッシュロックのアーティストは聞き取りにくい。
ケイト・ブッシュぐらいのアッパーミドルの英語だとほぼ教科書的RPですかね、キース・リチャーズだともう「なんですって〜」です。でもLSEで学んだというミック・ジャガーは丁寧に話します。
ビートルズの4人はリバプール訛りなのか、特にジョージは難易度が高いです。
とまぁ、このままだととにかくせっかくのコンテンツを楽しめないし、ビジネスにも障りがあります。
なので、ここで止まっててもどうしようもないので、なんとか日々頑張っているわけです。
オーディオブックを使う
聴くところによると、アメリカ人などは国土が広いので、通勤や移動の際の車の中で聞くために、オーディオブックが市民権を得たとのことです。
ストーリーものもそうですが、意識高い系の人たちは、自己啓発系のオーディオブックを聞いて、朝の通勤時間に自己肯定感を高めてお仕事頑張ってる、なんてどっかで読みました。
私もAudibleで何本か買ってます。
ほとんどが、既に英語版を読んだことがある村上春樹の英語版オーディオブックです。
どれも何度も読んでいますから、ストーリーや言い回しも日本語で頭に入っているので、聞きやすいですね。
小説以外ですと、ユヴァル・ハラリの本(日本語しか読んでませんが)のオーディオブックを買って聞きました。彼の英語は(イスラエル人なので、英語は第二言語だからなのか。オックスフォード出身でしすね)長文になっても、非常にわかりやすい構文が多いので聞きやすいです。内容は日本語版原本を読んでいるので、これも同様に頭に入ってきやすいですね。
シャーロック・ホームズだって音で楽しめる
また、上のような長尺の本格的なものだとなかなか疲れるので、隙間時間を利用して勉強してます。
たとえば、朝早く目が覚めてしまった時などは、前の日にドラマをみながら寝落ちしたiPad(笑)を使って、YouTubeでオーディオブックなどを聞いています。また、最近はまっているのが、シャーロック・ホームズものです。
小さいころから日本語で読んでいたメジャーな作品であれば、あらすじ自体はわかっていますので、半分覚醒/半分睡眠の状態で、気持ちよくきくことができます 。
↓のように、1時間くらいのものがちょうどよいです。最後の方は、二度寝してしまってますがw
これなんて、まさしくカンバーバッチさんが朗読してくれてます。
その名も「Go To Bed With Benedict Cumberbatch」なんてうまいタイトルですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CriZZZf51fM
↓のように、超長尺のものもあります。
これは12エピソードをフルに読んでくれるコンテンツですが、さすがに半寝落ち状態だと、電気代がもったいないだけなので、休憩時間などに聞き流しています。
↓は、「ボヘミアの醜聞」のみの短尺版です。
↓これはIP的にはう~むな感じですが、参考まで。
ジェレミー・ブレット版のホームズ。カンバーバッチ版がリリースされるまでは、これが決定版的な扱いでしたので、私もとてもなじみのあるバージョンです。
これも、半分寝たまま、音だけブルートゥースイアフォンで布団の中で家族が起きてくるまで聞いています。オーディオブックと違って、画がある前提ですので、見たことのない回だとわかりにくいので、過去にみた作品を選んでます。
昔DVDで安く売っていたのを買ってよく見たものです。ほんとに懐かしい。ジェレミー・ブレットはカッコよかったなぁ。NHKでやってた日本語版から入ったんですけどね。声は日本語吹き替えの方が良いかもw
リダクションやコンストラクションを学ばねば
上のような読み物のナレーション・パッケージだけ聞いていても、なかなかリスニング上達のためには、偏りがあります。
ネイティブの当意即妙な会話で発せられる英語をちゃんと聞き取るには、相応のトレーニングが必要となります。
YouTubeでもそのあたりのことに力を入れてコーチングしてくれているコンテンツがいくつかあります。
やはり、”fast English” とか ”fluent English” と動画検索すると、ネイティブのスピーチにおける、「リダクション」「コンストラクション」などの独特の「省エネ発語問題」に行き当たります。
特にアメリカ英語でそれが著しいと言われています。
ということで、↓のような動画が沢山アップされているわけです。
みな一応に教示してくれるのは、↑の動画でも言われてましたが「我々はロボットではないので、一語一語をきっちり発音しません」ということです。
この動画のタイトルは、「アメリカ英語におけるReducitons(脱落)とContractions(縮約)」となってます。
ちなみに、リダクション加えて、以下のようにリンキングやフラッピング(waterの場合のウォーラーみたいなもの)が混ざり、非ネイティブのリスニングを困難なものにしています。
こうしたリダクションに、リンキングの結合や、フラッピングの変化が加わるなどして、様々な「縮約」(短縮、contractions)や「弛緩発音」(訛り/崩し発音、relaxed pronunciation)が生じる[3]。
まじで授業を受けたい方は、↓の動画がおススメです。まさに英語のアクセントにおけるリダクションの授業記録動画です。私が一番最初にリダクションについて学習したのはこの動画でした。
百万人クラスの登録者を抱えている人気YouTuber講師は、大体このリダクションについてのコンテンツをアップしています。
ボキャブラリー自体を知らない場合についてはボキャビルするしか方法がありませんが、問題なのは文字で読むとなんてことのない文章でも、それを発話されると途端に聞き取れなくなるような場合です。
そういった問題解決のためには、ここで紹介したようなリダクション系のルールについて学習しておくことは大変重要になります。
リスニング向上のためにはスピーキングトレーニングが効果的
専門家も指摘しているところですが、このようなリダクションを聞き取れるようになるためには、自分も「発音できるようになる」ことが重要だと言われています。
なので、スピーキング、発音矯正あたりのトレーニングが実はリスニング能力向上に極めて効果がある、ということです。
昔、元野球部の同僚に聞いたことがありますが、「自分が投げられる速度の玉なら芯をとらえてホームランできる」といってました。なんだか、随分深く納得したことを覚えています。
自分がそのようなリダクションで話せたり、読めたりするようになれば、相手がそのように話しても以前よりナチュラルに聞こえるようになるというのは、十分説得力のあるロジックです。
これは、↓の『英語リスニングの鬼100則』でも強調され書かれています。
前の投稿で書きました大ヒットシリーズのひとつ『英文法の鬼100則』の姉妹本で、『鬼100則シリーズ』の第一弾です。
時吉先生の『英文法』を買ってから、さかのぼって買いました。現在鋭意学習中です。
twitterで、本書を買って勉強中だとつぶやいたところ、著者の米山明日香先生からRTいただきました。感激しモチベーションが劇上がりしたのはいうまでもありません。
この本は、本当に基本的なところからスタートし、ハイレベルなところまでもっていってくれます。あとは練習するばかり、という感じでしょうか。米山先生がRTでもおっしゃてましたが、『当然時間がかかります』ということですから、努力あるのみですね。
また、最近リスニング関連で読んだ本で印象深かったのは↓の阿部公彦先生の著書『理想のリスニング』。
これも『鬼』同様、コロナ禍中に発行された最新刊です(2020年10月)。なので、例文にはコロナ関連の文章も出てきます。
これは、東大大学院の現役教授の著作だけあって、トレーニングブックというよりは、タイトル通り「理想のリスニング」能力を獲得する、ということは一体全体どういうことか?ということについて語られています。
米山先生の著書が、「第1ページから、ちゃんとした方法で学びなおしましょう」というアプローチで書かれているのに対して、阿部先生の著作は、そこそこのレベルの方を対象に書かれているようです。無論、実践コンテンツも入っていますので、十分リスニング向上に効果が期待できます。
ともあれ、リスニングの道は極めて厳しく、他の3技能同様終わりのないものですし、他の技能より「最初の壁を破るのに時間がかかる」というのが私の実感です。
まぁ、その分励みようのある、やりがいのある分野だと思いますので、時間のある限りチャレンジし続けたいです。
ではまた。
Great! See you in a bit!!
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