SGのネック落ち絶対的解消方法!! SGがもっと好きになる!もっと欲しくなる!
yaozoです。
英語学習以外に、ギターを弾くくらいしか趣味のない50代後半男性です。
ギターでは、前の投稿にも書いたようにテレキャスターと同じくらいGibsonのSGが大好きです。
これまでにも何十本を買っては売り、を繰り返しています。
そんなSGラバーにとって悩みの種なのが「ヘッド落ち問題」です。
英語では「head dive」と表現します。ヘッド部がフロアに向かってダイブしていくイメージで、日本語表現よりリアリティがありますね。
SGに固有の問題=ヘッド落ち
ほかのバランスの良いギターが、ストラップをつけて方にかけた際に、ネック部がやや上向きになり、左上がり/右下がりのちょうどよい感じになるのに比べ、SGの場合は、個体にもよるのですが、ストラップをかけて立つと、ネックが床にまでドドドドーっと下がっていくものがあります。
こういう個体に出会った場合、いくらサウンド面で満足できても、審美面で満足できても、演奏性に大きな問題がありますので、なんとかしなければなりません。
よくあるヘッド落ち対策
1. 座って引く
まず一番手軽なのは、ストラップをつけて立って弾かず、座って弾くというやり方です。
ボディを膝において弾く分には、バランスはかなり改善されますので、問題なく弾けます。
ただし、座って弾くと、ずっと座って弾く癖がついてしまうので、だれかとセッションするときや、ライブに出る時も、座って弾かないと、いつものパフォーマンスが発揮できません。
クラシックギタリストは座ってますよね。練習も座ってやってるから問題ないですね。
キングクリムゾンのロバート・フリップもステージ上で座って弾いているので、練習(すごい練習魔のようですが)で座っててももちろん問題ありません。
2. ネックを常に左手で持ち上げる
立って弾きたいんだけど、どうしてもネック落ちする、という人は、ネックを常に左手で持ち上げる癖をつける、という手もあります。対策になっていないといえば、それまでですが、意外とそのまま我慢している人も少なくないように思います。
3. 滑りにくいストラップを使う
上の2との合わせ技ですが、ストラップの裏面(体に接する面)が摩擦が大きい素材を使うという手もよく推奨されます。
特に、表裏がスエードになっているものは、摩擦が非常に高いので、つるつるした洋服を着ていない場合、相応にホールドしてくれます。
値段も高くないので、↓のようなものがいいでしょう。
私はStephのものが気に入って使っています。
ほかにもいくつかメーカーはありますね。
ちょっと高級なものだと、PRSからも出てます。
まぁ、GibsonのSGにわざわざPRSのストラップというのもなんですが、、、。
ストラップピンの位置を変える?!
で、上の方法でも我慢がならない人が最後に意を決して試すのが、ストラップピンの位置変更です。
これは、大事なギターに穴を空けることになるので、相応の覚悟がないとやれませんね。
で、多くの人が、やりがちなのが、前側のストラップピンを、SGのダブルホーンの先に移すというやり方です。
しかしこれは根本的な解決になりません。結局、ネック落ちは改善しないわ、いらんところに穴を空けちゃったわで、大変悲しい気持ちになるわけです。
ここに打ってしまってから、あきれめたのか、オークションに出品しているのをたまに見かけます。
涙無しに見られない光景です。なんなら落札しちゃおうかなぁ、なんて思ったりします。(経済的な面から、落札しませんが、、、)
じゃぁ、ピンの位置変更では無理なのか?とずっと諦めてましたが、そんな私のようなSGマニアに朗報ともいうべき、天啓ともいうべき動画を発見しました。
まあスケさんの↓の動画です。
【大発見!!】SGのヘッド落ち対策 これでもうギター選びは悩む必要なし
どこに打つのが正解か?
とにかく、この動画を見て、ここで指示されているストラップピンの場所にエンドピンを変更するだけで、まじでネック落ちしなくなります。
※私の個体はネック落ちしなくなりました、というお話なので、個体差が激しいSGですから、すべてのSGには保証できません。やる人はあくまでも自己責任でお願いします。私も自己責任を負ってチャレンジして成功しましたが、本当にひどいものは無理な場合がないとも言えませんので。
さてその方法は、エンドピンを「ボディ裏の上の方に打つ」という、およそこれまで見たこともなりような、思いもよらない方法です。
え、こんなところになんで?と思いましたが、その理屈は、重心の移動にあるわけで、かあスケさんが説明してくれています。
私自身は彼の説明を聞いて、納得して穴をあけてエンドピンを指し、うまくいきました。
成功事例
それでは、ここから私の実例を詳しく見てもらいましょう。
まずは、フツウのピン位置でストラップで下げるとどれくらいネック落ちするかの目安を見てください。
まぁ、大体こんな感じです。ヘッドなんてもう床についちゃってますね。ストラップの裏がつるつるしているというのもありますが、まずはbeforeを見ていただきました。
で、どこに打ったかというと、↓ここです。
ちょっとわかりづらいですが、これ、SGを普通に抱えた時の、裏から見た角度です。なので、ボディの裏の下のカーブが盛り上がるちょうど真ん中あたりです。コンターのすぐ近くに打っちゃいました。もう少し、下でもよかったかと思いますが、まぁ、開けちゃいましたし、大勢に影響ないのでOKです。
わかりやすくするために、ストラップを着けた写真が↓です。
右下のピンの位置です。こんな場所、想像つきませんよね?
でもこれでいいんです。
見事解決、ヘッドが落ちない!!
さて、実際にエンドピンの変更後、ドアノブからかけて見ましょう。
思惑通り、ネックがやや上向きにさえなっています。すばらしい。
かあスケさん天才!!!!
これで、大好きなSG(これは改造が施されたBunnyです)が、ストレスなく自由自在に弾くことができます。
つるつるストラップですら、これだけ安定的に平行ややネック上がりを保ってくれていますので、実に素晴らしいアイデアですね。
こんな感じです。
とまぁ、すばらしい話なのですが、デメリットの非表示があってはなりませんので、一点だけ補足します。
写真で見てわかるように、ストラップピンの横幅がもとより相当狭くなってますので、当然ストラップの間隔も狭くなっています。
エンドピン側のストラップの体との接触面は問題ありませんが、ネック側のストラップが首あたりに少し食い込みます。
大げさに言うと、頸動脈の下あたりが少し締められる感じがあります。
まぁ、ヘッド落ちを我慢して弾いている時に比べたら、ストレスはないも同然です。
※これも人に寄りますので、自己判断で。
まぁ、偉そうに書いているようですが、BurnyのSGだったからできた英断だったと言えなくはないですけどね。
GibsonのSGとなると、転売する必要が出た際に、大きなデメリットになりますので、今回よりもっと勇気が必要になりますね。
※2020.12.16追補 修正版!!
上で書いたように、この方法ですとストラップの幅が狭くなるので、長時間弾いていると首にあたる圧がやや気になってきます。
そこで思い切って、もう一段階チャレンジすることとしました。
考え方はシンプルです。ストラップの幅を広げる、これだけです。
ただし、広げることでバランスが崩れては意味がないので、そこはいろいろと試行錯誤しました。
簡単に言うと↓の2つです。
1. ストラップピンの位置を左にずらす
2. エンドピンの位置を右にずらす
これで左右のピン同士の幅が広がりますから、ストラップの幅も広がるわけです。
問題は、どこにピンを打つか?です。
私のやり方は単純で、まずストラップ(↑で紹介したStephのスエードに変えました)を使って、ガムテープで、上下のピンの位置を想定した場所に、ストラップをがちがちに止めるのです。
何度か繰り返すと、バランスもストラップ幅もちょうどよい位置が見つかりました。
ちなみに、ガムテープがちがちでとめまくると、当然粘着剤だらけになりますが、少なくとも私のBurnyは、「シールはがしスプレイ」で超きれいになりましたので、なんらダメージありません。
ガムテープを使う際は、目立たない場所で、実際に貼って、シールはがしスプレイで必要以上に塗装がはげないか確認してからやった方が良いかと思います。
まずストラップピンの位置は、ボディを通り越して、ネックエンドにしました。左に新たに開けた穴がストラップピンの位置です。
ハイフレットの演奏にも邪魔にならないか確認してから、アタリの穴を開けました。
次にエンドピンの位置ですが、左側にずらすのは明確なのですが、上下どのあたりがよいかが問題です。
私は、ボディのふくらみの一番高いところのコンター部分に狙いを定めて、何度か位置を確認してみました。
ここら辺がちょうどよかったので、さっそくアタリの穴を空けます。
※もうこのころには、ボディに穴を空けることに抵抗がなくなってきてます。恐ろしい。
で、ストラップをつけます。ワッシャー型のロックを使ってスエードの柔らかいストラップがはずれないように気を使います。
ということで、こんな感じのストラップになりました。
これで、ネック落ちゼロで、かつ長時間弾いても、肩や首が痛くならない多作が完了です。
実際ストラップでかついで弾いてみると、完璧です。バランス良い~。
ということで、ネック落ちするんだけど、このSGのサウンドやルックスが諦めきれないんだよなぁ、という方で、十分な勇気のある方は、こういった方法を試してみるのも、良いかと思います。
せっかく気にっているのなら、妥協せずに、いろいろとできる範囲で追及するのが吉かと思います。
私のBurnySGはそんなこんなで、ボディ裏にピン跡が2個残ってますが、そもそも裏ですし、全く気になりません。わざわざタッチアップしてよけいに汚くするリスクをおかす必要はありません。きれいな穴ですw
バランスの良いSGもあるよ
ということで、手元にあるGibsonのSGはどうか、とBurnyと同じように吊り下げてみました。
ストラップがスエードだということもあると思いますが、ネックはやや左上がりとバランスが良いですね。
上で紹介した、Stephのスエードのストラップを使ってます。
そもそもこの個体のバランスが良いこともあり、このストラップだと、どんな季節のどんな生地の洋服を着ててもバシッと安定してくれます。
このように、どのSGもネック落ちするわけではありませんので、SGの普及のためにもその点は言っておきます。
※一方で上のSGよりヘッド落ちのひどいSGも何本か手にしたことがあります。特に24Fのものはやはりネックが長いので、どうしてもバランス面で難がありますね。
オンラインで買うときには、ショップや売り手の方に、ヘッド落ちの有無、ある場合の度合いをしっかりと確認して買うのがよいでしょう。
もし、説明と異なっていたら、返品するのがよいでしょう。
売り手も、SGのネック落ち問題については重々わかってるはずなので、少しでも落ちるようなら「やや落ちますが、気にならない程度です」ぐらいは書いてくるはずです。
せめてネックが床と平行程度でないものは「ネック落ちはありません」と書いてはならないでしょう。
「ストラップを変えると解消されるかもしれません」などという推測で書いてあるものもやめた方が良いと思います。
ネック落ちの度合いがひどくて手放そうとしている場合もありますので、そのあたりの確認は必須です。
「ネック落ちするようなら返品しますが、よいですね?」ぐらい条件つけた取引の方が良いと思います。
もちろん、今回紹介する方法で、ストラップピン位置を変える覚悟があれば、気にいったSGがあればどんどん買うのが吉だと思います。
ストラップロックも忘れずに!!
フェンダーのギターはネックとヘッドが平行ですので丈夫にできてますが、一方Gibsonのギターの多くは、ヘッドの部分に角度を持たせて、弦のテンションを稼いでいます。
なので、ストラップがはずれて、フロアに落とそうものなら、落ちた角度にもよりますが、ヘッドが折れてしまいます。
この「ヘッド折れ修理済み」というSGもオークションでよく見かけますね。
これも涙無くして見れません。
なので、せめて、ストラップが外れたせいで、ヘッドを割ってしまうようなことがないように、SGには必ずストラップロックをつけることをおススメします。
というか、ロックなしでSG弾くのは非常に危険です。
ロックもいろんな種類がありまして、ストラップそのものについているものもありますが、SGの場合は、上で述べたように、スエードのストラップが一番いいですから、後付けストラップロックを選びましょう。
私は、最新のシャーラー Sロックスに決めてます。
これは、もともと人気があったシャーラーのロックの最新版です。
こんな感じの構造です。
いくつか改良がなされています。
・カチャカチャした音が小さくなった。
・ストッパーは、回し切った後に、マイナスドライバーでもうひと回ししてタイトに締められる。
・ちなみに、Gibsonのギターであれば、既存のストラップピンにそもまま装着できる、とのことなので、ストラップピンの交換が不要で安心。
ストラップピンは、何度も抜いたりはめたりしていると、ねじ穴が緩くなってきて、保持力が弱くなりますので、一度も抜かなくて済むならそれが一番です。
ということで、GibsonのSGには、シャーラーのSロックスがガッチリとストラップをホールドしています。
ということで、こんな感じでガッチリフィットで~す。
ではまた。
ディスカッション
コメント一覧
ちょっと驚いたので連投します。
実は私もSG 所有者でして、
ウザいかもしれませんが、紹介させてください。
90年代に出回っていたGibson SG 61 Reissue(多分)を、2009年に当時練馬にあったwith江古田というビートルズ系の楽器店で中古で購入しました。(ちなみに実店舗はもう閉められたようです)
買った時点で既にマエストロが後付けされていたのですが、その後自分でピックガードをラージに、ボリュームノブをシルクハットタイプにそれぞれ交換しました。
座ってだと最強に弾きやすいのですが、立つと最悪ですね。あと使っているうちにペグが緩くなったのか、チューニングが狂いやすくなってきました。グローバーに替えようかとも考えたのですが、それだとさらに頭が重くなるのでは?とかムニャムニャ考えているうち、そのまま現在に至るという感じです。
久々に現物見たのですが、弦も張ってないです。
なんか共通点が多くてついお知らせしてしまいました、あしからず。
いえいえ、連投いただき、うざいどころか全く嬉しい限りです。
アドバイスを求められていないかもしれませんが、私もSG愛については相当な自覚がありますので、コメントバックさせていただきます。
このSG、個体によっては、全然ヘッド落ちしないものもありますが、他社の「SGタイプ」含めてヘッド落ち個体は少なくありません。なので、買う場合は必ずストラップでかけてみてヘッド落ちしないことを確認しなければなりませんし、オークションやメルカリで買う場合は、必ず「ヘッド落ちしますか?」と確認する必要があります。
しかし、残念ながらどうしても気に入ったSGがヘッド落ちする個体だった場合は、このような解決策があります。私も最近まで知りませんでしたが、完全解決する策です。
ただし、お読みのように、ストラップピンの位置を動かすので、ボディに(私の場合はネック根本まで)穴をあけなければなりませんので、あとで転売する際には、ヘッド落ちしなくなっているとはいえ、相当値が下がることを覚悟しなければなりません。
しかし、よくオークションで見るような、いかにもカンでストラップピンを移動してみたが、「やっぱりだめだったので、戻しましたので穴があります」的な穴ではありませんので、これで完璧です。だめな穴は大体、2本のホーンの上側の先に開けてみています。なんとかなりそうな気がしないでもありません。しかし、問題はネック側のピン位置というよりも、なんとエンドピンの位置だったのです(!)ネック側のピン位置も、動かした方が弾きやすくなりますが、バランス修正だけならエンドピンを動かすだけでOKです。
詳しくは、↑の投稿に書いた通りですので、リスク(転売しにくくなる、転売の際、不要に安くなる)をご認識いただいた後に、トライするかしないかは戸山ハウス様次第ですので、ご随意ですので、軽い気持ちで「こういうやりかたがあったんだなあ」程度にお読みいただければ幸いです。
この方法は物理的法則にかなっているので、本件ギブソンももとから、フツウのピン位置だとヘッド落ちするような個体の場合、この位置に最初から打ってくれれば、なんの問題もないのですが、それをやらないあたりが、昨今のフェンダー>ギブソンという位置関係の固定要因かなぁ、とも思っています。
フェンダーの最近の型破り振りに比べると、ギブソンは何を生み出しているのでしょう、なんて考えてしまいます。
返信ありがとうございます。
自分はピンをずらすというのは躊躇しますが、ストラップをスウェード等に変えるとはなるほどのソリューションですね。気が付きませんでした。Gibsonはこの一本しか所有したことがなく、高嶺(高値)の花と思っていました。若い方などはもうそれほどGibsonブランドにあこがれはないでしょうね。
愛着のある1本ですと、ピンをずらすというのはちょっと考えにくいですね。特にGibsonのSGともなるとあまり現実的な解決策ではないかもしれませんね。私自身も年を取ってからGibsonやFenderの純正ギターを買えるようになったので、最初はドキドキでしたね。価格帯も昔では信じられないようなレベルまで下がっているので、国産の良いものと変わりませんからね。
スエードのストラップは、特に摩擦が高いので密着感があって、おすすめです。触り心地もいいので、よくあるポリ製のものよりおススメですよ。